筋肉を弛緩させることによるメリットは?

 第一のメリットは、筋肉の緊張を解いてやることで、安らかに眠れるような体のモードに持っていけること。全身の筋肉が緊張した状態だと、夜も眠れません。不眠は病気の元、筋力ダウンの元ですからね。

 もう一つのメリットは、動作がスムーズになることです。筋肉は、姿勢を維持するためもあり、つねに多少の緊張を保ち続けています。でも、緊張が大きすぎると、いざ動作をしたいと思った時にスムーズに動き出せず、ロボットのようにぎくしゃくした動きになってしまう。たとえば、ヒザを伸ばしたい時にヒザの裏の屈筋が緊張していると、「イテテテ」という感じでヒザが伸びきりません。そこで、ストレッチや筋弛緩法(筋肉に力を入れてから脱力させ、緊張をほぐす方法)によって、緊張をほぐしてやるのです。

 前腕に関する実験では、じっと同じ姿勢を維持していると、1~2時間ぐらいで筋肉が倍ぐらい硬くなったという報告もあります。でも、何回かストレッチをやると、すぐに元に戻る。もし、仕事などで長時間座り続けるなら、合い間に立って伸びをした方がいい。それだけでも筋肉の緊張がほぐれます。スポーツやトレーニングの場面でも、適度な筋肉の弛緩は関節の可動域を広くして、障害を防いでくれるというメリットがあります。

 ただ、やみくもに筋肉をゆるめればいいというわけでは決してありません。運動する時には、体の中で起こる反射や足全体の緊張による硬さを上手に利用することで、パフォーマンスが上がることもある。ストレッチをしすぎると、筋肉が伸びることに慣れきってしまい、かえってパフォーマンスが落ちるという説もあります。だらしない筋肉というか、収縮や伸展に対して鈍感な筋肉になってしまうと。実際のところは、まだはっきりとしたデータが出ていないので何とも言えませんが、筋肉をユルユルにしすぎるとデメリットもあるかもしれません。

※資料引用

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