筋トレをしないと不安でしかたがない

 筋肉が落ちてしまうのではないかと不安になって筋トレを一生懸命やるのは、勤勉で悪いことではありません。でも、そういう人ほどオーバートレーニングに陥ってしまいがち。トレーニングは、あくまでも筋肉を強くする一条件であり、その後の栄養と休養がワンセットになって初めて効果が出るのだと、何度も自分に言い聞かせるべきでしょう。

 筋肉中のタンパク質の合成も、いったん上がった数値が下がるまでに、3日間ぐらいかかります。筋トレした翌日は、まだ筋肉は工事中。工事がきちんと終わるのを待ってから、再開するというつもりでいた方がいいでしょうね。

 この不安が筋トレの常習性、たとえば「筋トレ中毒」や「筋トレ依存症」のようなものから来ているのではないかという考え方もあります。確かに、エアロビックな運動の場合は「ランナーズ・ハイ」と言って、脳の中にβエンドルフィンというモルヒネ様物質(脳内モルフィン)が分泌されるため、ある段階を過ぎると気持ち良くなるということがわかっています。これは体にとっては防御反応のようなもの。脳内で「苦しい、もう限界だ」と感じると、それを多少でもやわらげてやろうということで、麻酔薬のような物質が出るのです。ですから、それなりの常習性があるというか、脳内がこの状態にならないと気が済まなくなるということはあると思います。

 それと同じように「筋トレ・ハイ」があるかどうかは、よくわかっていません。ただ、筋トレ後に爽快感が生まれることは確かにある。運動すると、筋肉から「マイオカイン」という物質が出てきます。それが体の中のさまざまな組織や器官に影響を与えるのではないかという説も出てきています。

 また、筋トレはエアロビックに比べて、短時間に交感神経を活性化させ、終わった後も短時間でその働きが落ちる傾向があります。体にとっては、運動の強弱の落差が心地良く、常習性と似たような効果をもたらすかもしれません。

※資料引用

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